このページでは痺れ・神経痛について記載していきます。
脳や脊髄を中枢神経と呼びます。
(中枢神経が原因で症状が出ている場合は、当院でみることが出来ませんので割愛します。)
中枢神経以外の部分を末梢神経と呼びます。
皆さんが聞き馴染みのある、坐骨神経痛は末梢神経に不具合が起きていると言い換えることが出来ます。
ではどういったことが原因で、この不具合が起こるか?ここでは2つの原因に注目します。
そして、その原因に対して何が有効かを記載していきます。
原因①『圧迫力』(酸素不足)
私たちは呼吸をして酸素を取り込みますが、この酸素が神経には必要不可欠で栄養となります。
酸素は血液によって運ばれるので、血管に圧迫力が加わってしまうと虚血状態=酸素不足になります。
酸素不足となった神経がエラーを起こし、痺れ症状が起こります。
分かりやすい例だと正座をしていると足が痺れてくるのは、身体の重さで血管に圧迫力が加わり酸素不足に陥っている状態です。
原因②『引っ張られる刺激』
神経は『引っ張られる刺激』にとても弱いです。
どういった時に『引っ張られる刺激』が入るのかを『以下の図と説明文』で解説しています。
A:神経は身体の中で少しゆとりを持って存在しています。
身体が良好な環境であれば、神経が引っ張られても、ある程度スライドして動くことができます。
つまり引っ張られる刺激が加わりにくいです。
B:しかし、どこかで神経が挟まっていたり、神経のスライドする動きが悪い場所があり『固定』されていると、引っ張られる刺激が加わりやすく症状が出やすいです。
C:神経を両端から引っ張ると刺激量が急激に増えるため、症状も強くなりやすく、更に身体の環境が悪い場合は症状が強烈に出てしまいます。
常に症状が出ているわけではなく、身体の動かし方によって症状が出たり出なかったりする方は、
神経が身体のどこかで挟まったり固定された結果、神経が動ける遊びが少ない状態=引っ張られる刺激が加わりやすい状態ではないか?と仮説を立てていきます。
痺れに対しては運動療法と鍼通電治療が主軸
運動療法は痺れに対しても行うことが多いです。
神経にとって悪影響を及ぼす、主な条件は『圧迫』または『引っ張られている状態』と解説しました。
例として、『身体の動かし方によって症状が出たり、出なかったりする方』は、以下の仮説を立てます。
神経が身体のどこかで挟まったり固定された結果、神経がスライドして動ける遊びが少ない状態=引っ張られる刺激が加わりやすい状態になっているのでは?
(上記、原因②『引っ張られている状態』の考えを使用しています)
こういった場合、どのような施術を行うのか?
身体の状態が良い悪いに関係なく、神経が引っ張られる身体の動かし方があれば、反対に神経が緩む動かし方もあります。
この神経が引っ張られる動きと緩む動きを組み合わせると、神経周りの組織と神経の動き(=滑走性)を向上させていくことが可能です。
つまり、引っ張られる刺激が加わりにくい身体を運動療法で目指していきます。
運動をすると症状が出てしまうのに、運動が施術になる
ちょっと不思議ですが、理屈が分かれば、なんとなく分かっていただけると思います。
大切なのは動かし方になります。
その他にも、細かい解説は省略させていただきますが
圧迫力が加わり酸素不足になっているケースは、鍼灸治療+通電により筋肉のポンプ作用で血流改善を促したり、筋緊張緩和を行います。
局所的な血流改善は鍼灸治療の大得意とする部分です。
鍼治療に恐怖感が無ければ、鍼灸治療と運動療法を組み合わせていく方がほとんどになります。
施術内容自体はあっさり、対して原因については多くの文字数が必要になりました。
やはり原因が分からなくては施術の方向性も定まりませんので、自然とこういう形になりました。
来院された際も同じで、まずはお話を詳しく聞かせて頂きますので、よろしくお願い致します。